クマムシ研究者の堀川です。
さて、上の写真ですが、何かわかりますか?
答えは、その辺の道端に生えるコケです。
よく見ると、道路の端っこや、壁の表面にはこのような乾燥したコケがよく見られます。
このようなコケの中に、クマムシがひそんでいるのです。
ちなみに、このような乾燥したコケの中では、クマムシは乾燥した仮死状態になっています。
私が野外でクマムシを採集する時は、たいてい市街地でこのようなコケを見つけて持ち帰ります。
持ち帰ったコケを水の中に浸すと、水を吸収したクマムシが復活してコケから出てきます。
そして、それを顕微鏡で見ながら回収するのです。
余談ですが、ひとり道端でしゃがみこんでコケをとっている姿は、やや挙動不審に見えます。
他人の視線が気になることもしばしばです。
今回は、通りすがりの犬に突然吠えられました。
犬からも不審者に見られたようです。
犬の目すら気にしなければならないんでしょうか。